酒田地区広域行政組合消防本部の消防署に勤務する真田さちさん。現在消防係として、災害時の現場活動や火災予防業務、日々の訓練などに励んでいます。
令和２年度に初の女性消防士として真田さんを採用した同組合ですが、以前から女性の受け入れ体制を整えてきました。平成24年度からの分署改築工事では、すべての分署で女性専用居室の設置を見越した設計に。同署では、真田さんの本配属の前に、倉庫部分を、浴室、トイレ、洗面台を設けた一室へと改築しました。月に一度は、本部に勤務する女性職員との面談もあり、メンタルサポートも万全です。
今後の抱負を「消防士を目指すきっかけとなった救急隊員として活動できるよう、多くの現場に向かいたい」と真田さん。消防士という仕事については、「24時間勤務の環境が整い、休暇制度も充実しているので、性別問わず業務に取り組めることが魅力」と話します。

消防長の日下部進さんは、組織に女性が加わることで、住民サービスの向上につながると考えます。「特に救急業務で、女性や子どもの患者に対するきめ細やかな病状観察が期待できます」。
今後ますます活躍の場が広がる女性消防士。これからの消防組織について、「住民は男女ほぼ同じ割合なので、男性の職場という固定観念をなくして、住民の安心安全を守るという使命感を持つ仲間がもっと増えたら」と日下部さん。未来の子どもたちの世代までまちの平和をつなぐために。消防職員一人ひとりが、力を最大限に発揮できる組織づくりが進められています。

住民の安心安全を守ります。